連日雨、どうしてこんなにも降り続くのか・・・と、思っていたのですが、ようやく晴れました!
連日の雨で、植物は緑が更に色濃くなったようです。
しばらく、カラッと晴れていてほしい・・・
「黄金のアフガニスタン~守りぬかれたシルクロードの秘宝~」展、観に行ってきました!
アフガニスタンは、文明の十字路といわれ、シルクロードができる前から東西南北の様々な人々が交流していた地だったとのこと、ギリシャの神々の像あり、拝火教のお墓あり、インドの女神像や仏像あり・・・黄金や宝石も盛りだくさん、見応えたっぷりの展覧会でした。
展示は、大きく遺跡の発掘された地ごとに4つの章にわかれていました。
第1章は、紀元前2100年頃の遺物で、メソポタミア文明とインダス文明の交流があったことを示す文様の刻まれた、金の器などが展示されていました、発見した農民達は、金を平等に分配するために、斧で叩き割ってしまったそう・・・気持ちはわかりますが、残念・・・
第2章のアイ・ハヌム(現在の地名)では、たくさんのギリシャ神話に登場する神々の像などが展示されていました、アレクサンドロス大王の東方遠征によって、この地にもギリシャ都市ができたのだそうで・・・劇場や、体育館跡など、いろいろな施設跡が発見され、見事な装飾の施された柱や瓦、青銅でできたヘラクレスの立像、石灰岩に掘られたヘルメスの立像、銀版にところどころ細かく鍍金されたキュベーレ女神円盤、そして、日時計などなど、ここは中東?!と、思うほどギリシャ的でした。
第3章のティリヤテペでは、拝火教の神殿跡の内側と、神殿の外側の6つのお墓(神殿内に男性のお墓1基と女性のお墓2基、神殿の周りに女性のお墓3基)から出土した服飾品などが展示されていました。
ティリヤテペは、地元のウズベキスタン語で「黄金の丘」という意味だそうで、その言葉のとおり、たくさんの黄金の服飾品が発見されているそうです、1978年の発掘調査で、2万点を超える金製品が出土したとのこと・・・こんなにたくさんの金の装飾品が展示されているのはみたのは、初めてかもしれません!
しかも、東西南北様々な地域の模様が組み合わさってデザインされている装飾品もたくさんあり、とても興味深いです、インドの卍、ハート型、水滴型、ギリシア文字や神々、中国風の龍や植物などなど・・・宝石もいろいろ、トルコ石やガーネット、琥珀、ガラスなど、特に、金とトルコ石のブルーが鮮やかでとても綺麗でした。
第4章は、べグラムの王城跡から発掘された1世紀頃の遺物がテーマです。
紀元前4世紀頃には、この地は、アレクサンドロス大王が中央アジアやインド方面への遠征の拠点とした場所だったとのこと、その後もいくつかの国の支配下となったようです。
出土品は、インド特産の象牙を彫って描かれた、なんともグラマーな女性像や、動物を彫った家具の足、装飾板など、また、銅製品も美しく細かな細工をされたものが多く、特に感動したのが、「魚装飾付円形盤」です!
この「魚装飾付円形盤」は、直径46cmの青銅の円盤の中央に、髪がヘビの女性、ゴルゴン(メドゥーサ)が立体的に彫られ、そのまわりにはたくさんのお魚(イルカも)などが同じように立体的に彫られています、しかも、ヒレや尾は彫られているのではなく、別のパーツになっており、円盤を貫通して設置され、更に下のほうに重りがつけられているので、この重りが揺れると、ヒレや尾が動くという仕組みです!
この円盤を再現したものも展示されており、揺れる様子を観察することができました。
解説によれば、内陸に位置するこのあたりの人たちにとって、海はあこがれだったのだろう、とのこと・・・海にゴルゴン(メドゥーサ)がいても良かったのか・・・
そして、たくさんのガラス製品も出土しています!
今回、ミルフィオリ皿(ミルフィオーリ皿)も2点、展示されていました、1点は同心円パーツをいくつも組み合わせて細引いて作った、細かな模様のミルフィオリをランダムに並べた、カラフルなお皿と、直径2cmくらいある渦巻き模様のミルフィオリを並べて作った白と茶のお皿です。
これほどに古いミルフィオリのお皿を直接みられたのは初めてでした、今回、観に来られて本当に良かったです!
この他にも、たくさんの展示品がありました、これだけたくさんの遺物を秘密裏に運び出すのは、どんなに大変だったことか・・・
命がけで守られてきた、アフガニスタンの秘宝の数々・・・アフガニスタンの人々は、これらの文化財に対して、今はどう感じ、考えておられるのでしょうか、とても気になります。
(アルカイダやアルカイダの影響を強く受けたタリバンと同じような思想を持つ方々には、未だ破壊してしまって当然のものなのかもしれませんし)
アフガニスタンに暫定政権ができて、国立博物館が再建された時、「自らの文化が生き続ける限り、その国は生きながらえる」という標語が門に掲げられたそうです。
個人的には、誠に勝手ながら、アフガニスタンという国にとってだけではなく、世界にとっても大切で貴重な文化財であることを、忘れないで欲しい・・・と、思ってしまいました。
どの文化財も見応えのある素晴らしいものでしたが、特に(まったく個人的な理由で)、1世紀に作られたモザイクガラスの器を鑑賞できて本当に大感激でした!
命をかけて守ってこられた学芸員の皆様方に、大感謝です!
これからは、これらの貴重な文化財が、アフガニスタンの方々に理解され、受け入れられて大切にされていきますように。
そして、今後の巡回展も、何事もなく進みますように。
・・・それにしても、国立博物館・・・広いですし、収蔵品数が多くて羨ましい・・・
しかも平行してギリシャ展ですとか・・・とても豪華です(T_T)
・・・ギリシャ展も札幌には来ないようですし・・・(T△T)
入って右手の東洋館のアジアギャラリーでは仏像など、奥の平成館ではギリシャ展、その間にある表慶館でアフガニスタン展・・・文明の十字路だから?!(T_T)
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